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「三角点は手でタッチバッチ」
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三角点の章
初めに、山ありき。
天を衝く高み、人々が試され、そして仰ぎ見る場所なり。
我ら、息を切らし、汗を流してその頂(いただき)を目指す。
頂には、動かざる石あり。
地の標(しるべ)、「三角点」と呼ばれる聖柱なり。
聞くがよい。
その石は、翼ありて飛来せしものにあらず。
機械の力(ちから)が満ちる前の時代、
我らの先人たちが、己が両腕(かいな)にて運び上げしもの。
道なき道を拓き、獣の息吹に耐え、
重き石柱をその肩に担い、
血と汗の雫(しずく)を大地に染み込ませて、
彼らはその標を、動かぬ高みに据え置けり。
今、我らは安(やす)らぎと動力を手にしたれど、
彼らの捧げし偉業と、揺るがぬ意志を忘れてはならぬ。
その労苦は、我らが踏みしめる道の礎(いしずえ)なり。
故に、私は汝らに告げる。
山頂に立ち、その聖なる石を見るならば、
ただ傍観(み)ることなかれ。
進み出て、汝の掌(てのひら)を伸ばし、
静かに、その石に触れるべし。
その冷たき手触りは、過ぎし日の苦難を伝えん。
その堅き感触は、先人たちの熱き魂を語らん。
汝の一触(ひとふれ)は、声なき賛美歌。
彼らへの深き尊敬と、感謝の証(あかし)となるであろう。
登り詰めし全ての者よ。
忘れずに、その石に触れよ。
我らの歩みは、彼らの礎の上にあるが故に。
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